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Toys”R”Us(米国・欧州)

ケーススタディ

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史上最大の小売換価プロジェクト

小売業

By The Numbers

Situation

世界最大級の玩具、学習用品、ベビー用品の小売業者であったToys"R"Usは、近年の激しい市場変化に追いつけず業績と財務状況が著しく悪化、危機的な状況に陥り、最終的に米国と欧州で倒産に至った。 Gordon Brothers(以下、GB)は15年以上にわたり、同社の成長や株主交代、また事業再編といった局面で様々なサービスの提供し、同社との長期的なパートナーシップを構築してきた。特に、この10年間で同社の100店舗以上の不採算店舗の閉店業務を担当しており、今回の事業撤退の段階でも重要な役割を担うこととなった。

Solution

<米国> 2017年9月、50億ドルの債務負担を抱え米国で倒産手続きを申請。その直後、事業整理の第一フェーズとして、米国東海岸を中心とした150店舗の閉鎖が決定された。 GBと同社との長年にわたるリレーションと成功実績が評価され、閉店業務にGBと合弁パートナーであるHilco社が任命された。 GBは閉店店舗のセール運営に合わせて、全社の倉庫・店舗にあった滞留在庫を特定し換価を実施。また、米国の各店舗の不動産賃貸借契約の評価や不動産のマーケット分析も行い、これによりスポンサーは潜在的なダウンサイド・リスクを把握しつつ、手続きを進めることが可能となった。 その後、同社の事業整理が進み残りの全店舗の閉店も決定され、米国・プエルトリコにおけるToys”R”Us、およびBabies”R”Usの720店舗、上代価格で20億ドル以上の在庫換価プロジェクトの主パートナーとしてGBが任命された。   <英国> 英国事業については、まず第一フェーズとして25店舗の閉鎖が決定され、GBは上代価格13.4百万ポンドの在庫換価および家具や什器・備品(FF&E)の処分を行い、8週間で閉店を完了。 同時に同社の買収先が模索されたが失敗に終わり、2018年2月に破産管財人の管理下に置かれることとなった。 その後、英国の残りの75店舗の閉鎖についても、激しい競争入札プロセスのなか、GBと管財人に任命されていたMoorfieldsアドバイザリーとの長年のリレーションシップ、および確固たる金額・運営保証の提示が評価され、GBが閉店業務を受託。任命から2週間以内に、倉庫在庫を全て店舗へ移送し、75店舗、上代価格73百万ポンドの在庫を7週間で全て売り切った。 また、倉庫と店舗にあったFF&Eについても期間内に全て処分し、管財人・債権者にとってコストのかかる原状回復工事と廃棄処分の費用を最小限に抑えた。

Results

Toys"R" Usの事業整理は、米国・英国で合わせて800店舗以上、対象在庫1.15億個、上代価格22億ドルと史上最大の小売換価プロジェクトとなった。 この大規模なプロジェクトの主パートナーとしてGBが選ばれた理由は、GBが持つグローバルなネットワーク、豊富な専門知識と経験、優れた実行力だけではなく、GBが同社とすでに長期的なパートナーシップを構築し、事業のライフサイクルにおいて様々なサービスを提供してきたことが特に高く評価されたからであった。それらの知識・経験を活かし、GBは換価プロジェクトを成功させ、債権者のため回収額の極大化を達成した。